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次回例会は
『コンパートメント№6』
(2021年製作/107分/G/フィンランド・ロシア・エストニア・ドイツ合作)
配給:アットエンタテインメント
2024年1月27日(土)呉ポポロシアター
①12:50②15:30③18:30の3回上映

2016年09月 | ARCHIVE-SELECT | 2016年11月

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『帰ってきたヒトラー』

スッゲェ期待して観たからか本当にダメだった。
シュールな笑いの提供なのかもしれないけど、全然笑えん。
映画の作りもどうかと思う。
色々な疑問と不愉快な気持ちが終始付きまとう。

もうすでに多くの人がご存知のように、ヒトラーが現代にタイムスリップして色々とやっていくというストーリー。

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最後の5分でこの映画の意図が現れるが、そこだけ実際の映像を使っていて、ガタガタと映画が崩れてしまった感じがする。

ドイツで250万部を売り上げた小説の映画化らしいが。
子どもの頃からヒトラーの歴史を学び、いくら「シュール」「物まね」とはいえど、「絶対悪」ともいえる人物のやってきたことを今後繰り返さないための教育を受けてきた人たちが、これほどまで爆笑し受け入れて、ヒトラーの、手をまっすぐ伸ばすポーズを気軽にやるだろうか?劇中、一人の老婆だけが怒りをあらわにしていたけど、それ以外の人は「似てるー!」「総統!」というノリで。こんなことって本当にあるのかな?多くのドイツ人が受け入れる、みたいなことが。
そこでもう私は映画の中に入り込めなかった。

でも、最近朝のワールドニュースでみたことを思い出した。
ニューヨークでは差別をしてはいけない、という意識がすごく高くて、あれを言ってはいけない、これを言ってはいけない、この言葉はNGだ、などということが多くて窮屈に感じている人が少なからずいる。そこに現れて急激な支持を得ているのが、トランプ氏だという。超納得。フィリピンのドゥトルテ大統領なんかも同じような感じだね。

正しさや正義を、あまりにも押し付けられると人は真逆の感情を抱いてしまうのかもしれない。
最近では、生活がいろんな面でしんどくて抑圧されている人もたくさんたくさんいて、少しでも立場の弱い人を見つけあたら、そのうっ憤を晴らす材料にして、関係ないことを関係ないことで爆発させ、過剰な攻撃をする人もいる。これは日本でも本当に多く見かける。
この映画の場合はヒトラーに乗っかった形だけど。


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ポポロでは27日まで上映予定だそうです。


***もん***


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