次回例会は
『わたしは、ダニエル・ブレイク』(2016年英・仏・ベルギー映画)
  上映時間:1時間48分
2017年11月18日(土)呉ポポロにて
①12:50 ②15:30 ③18:30 の3回上映
公式サイトはコチラ

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『私の中のあなた』

今日からまた感想をぼちぼちと、、、、


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これ、、、
本当にいろんなことを考えさせられました。
キャメロン・ディアスが出てきたときは「どうかな~」と思ったけど(いつものように録画しておいて情報なしで観たので)
いきなり主題に入り、しかもその重さ。
調べたら、やっぱり原作本があるんですね。
しかも、原作本と映画では生き残る子が逆だとか。
原作を読んでいないので、どっちがどうとは言えないけど、作品として割り切って思うなら映画のクライマックスは好きです。

白血病の姉・ケイトのドナーとして遺伝子操作で生まれてきた(という表現も変ですね…)妹・アナと、家族の物語。

アナ役のアビゲイル・ブレスリンの聡明さ。役柄も聡明ですが、きっと彼女自身も賢いんだろうな。

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映画として、家族のそれぞれの視点、生き方が描かれている点にも好感が持てる。
たとえば母親からだけの視点、病気の姉だけの視点、妹だけの視点、と一人からの視点に限られていたらとても偏った内容だったろうし、観ていて苦しくなっただろうと思います。
もちろん、時間的制約があるのでそれぞれががっつり描かれているわけではないけど、それでも、完全な一人称ではない点が私には観やすかったし、納得や理解の度合いにも影響してくると思いました。

家族の中に、特に重い病気や障がいを持つ子がいる家庭の方、父、母、兄弟姉妹、もちろんご本人、それぞれに共感できる点がある内容じゃないかなと思いました。

ただ、妹が遺伝子操作されて姉のドナーとして生まれてきたこと、、、
この点についてはどう言っていいのかわからない。。です。
倫理観、というか。。。
妹のアナは生まれた時から臍帯血、輸血など様々に子どものころから辛く痛い思いをしている。
今度は腎臓を、という話になった時に「私の体は私のもの、体を守りたい」と姉への腎臓提供を拒否し裁判を起こし、そのことによって家族は大きく動いていく。

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観ていて、、キャメロン演じる母親・サラはどうしてもアナには薄情に、ケイトの方を重んじているように感じました。
これがたとえばケイトのドナーとして生まれた妹ではなかったらどうだったろうか。。。
サラは妹にも指摘されていますがケイトよりも、自分自身、「母親としての自分像」しか見ていない、もっといえばそういう自分であること、あらねば生きていけない状況になっているようでした。
母親は、そういう生き物なのかもしれないけど、ちょっとしんどい。映画としても観客としてもしんどい。

その中においての救いは姉妹の仲が本当に良くて、愛にあふれている関係だということ。
ケイトもアナもお互いのことを思いあっているシーンはとても心を揺さぶられました。

言葉の少ない男性陣(父・兄)もそれぞれの葛藤・想いを見せる。

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全員の行動は、ケイトを、そして家族を思うからこその行動なのだけど、だからといって歯車が合うわけではないし幸せが待ち受けているわけでもない、という現実的な難しさも描かれています。

テーマとしては「倫理観」というところがスタートにはなっていて、もちろんそこ抜きには語れないのだけどそれだけではなくて、最後に「名前の付いた銅像ができたわけでもない、通りに名前はついたわけでもない、ただ死んで青空になっただけ」というセリフがありますが、ほんと、そういうことなんだと思いました。

***もん***

| 映画よもやま | 21:25 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

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